研究代表者保管する髄膜炎菌の臨床分離株の中から患者由来株20株及び健常保菌者由来株20株を選定し、さらにヒト脳血管内皮細胞(HBMEC)への in vitro における感染能の高い株9株と低い株9株を選出した。それらの外膜タンパクを抽出し、TMTラベリング法を用いた網羅的なタンパク発現量の比較を行なった。その結果、システイン輸送に関与するシステイン(Cys)結合蛋白Cbpが髄膜炎菌の病原性に関与する可能性が見出され、さらなる解析の結果、髄膜炎菌のシステイン輸送システムは宿主細胞での維持・生育に必須であり、nutrient virulence factorとして機能することが示された。
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