BCRシグナルではNFκBの活性化に必要である要素が不確定であった。申請者は、TAK1がB細胞の活性化、細胞分化に必須の分子であることを生理学的に明らかにし、TAK1会合分子TAB2/3がNFκBの活性化に必須であることを分子生物学的に示した。 数理モデル解析と細胞の入出力を定量的に計測し、IKKのSteepな活性動態は正のFeedback機構により制御されていることを明らかにした。また、ERKやIKKの活性動態を制御するユビキチン化酵素IAPを、遺伝子発現解析と反応速度数理モデルを駆使し同定した。更にBCR刺激によるエピジェネティックな制御もNFκBによって媒介されることを明らかにしている。
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