本研究では、自記式調査票による調査結果等から、クリニカル・クラークシップにおいて、約6割の医学科学生が、主として患者、指導医、看護師との間でのコミュニケーションで困難さを感じていることを明らかとした。また、その事例分析の結果、臨床実習準備教育においては、「重症・末期状態の患者とのコミュニケーション力」、「病状・診断の説明を行うためのコミュニケーション力」、「小児科患者およびその家族、精神科患者、高齢患者とのコミュニケーション力」の教育が必要であることを明らかにした。さらに、これらの能力の獲得を目的としたロールプレイやPBLチュートリアル等の臨床実習準備教育プログラムを開発・実施した。
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