本研究では、効率的な活性酸素消去による転移性前立腺癌治療法の構築を目指して、触媒反応を利用して様々な種類の活性酸素種を持続的に消去可能な金属ナノ粒子の体内動態制御法ならびに前立腺癌細胞への取り込み促進法を確立した。すなわち、活性酸素消去能を有する白金ナノ粒子に金を混合した合金粒子を調製することでナノ粒子表面にポリエチレングリコール (PEG) などの体内動態制御を目的とした機能性分子を導入する方法を構築することに成功した。また、前立腺癌で選択的にPEGがナノ粒子から脱離することで、ナノ粒子の前立腺癌細胞への取り込みが促進するシステムの構築にも成功した。
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