非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)はメタボリックシンドロームを起因として発症し、それと同時に慢性腎臓病を併発する危険性が高いという興味深い報告がある。本研究では、申請者らが開発した新規手法である質量分析イメージング(IMS)と一般的な手法である高速液体クロマトグラフィー質量分析計(LC-MS)を用いてNASH モデルマウスの腎臓組織を解析した。その結果、NASHモデル群において脂肪酸組成の異なるカルジオリピンが皮質領域で減少することが明らかになった。このような分子マーカーに関してヒト病理組織と照合することによって治療法及び薬剤の開発につながることが期待できる。
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