原因不明の重症脂質異常症の1つに自己免疫的機序の関与が想定されるが、その診断は難しい。本研究では、アポリポタンパク(アポ)C-IIに対する自己抗体に伴う高中性脂肪血症症例の診断に繋がる自己抗体検出系を作製した。1次スクリーニングとしてアポC-II の部分ペプチドに対する自己抗体価をELISA (Enzyme-Linked ImmunoSorbent Assay) 法で測定した。高抗体価症例の一部では、内因性アポC-IIに結合する自己抗体が免疫沈降・イムノブロット法にて確認された。また、IgAクラスのアポC-II自己抗体価は、糖尿病性腎症の病期と関連する可能性が示唆された。
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