研究実績の概要 |
(1)大動脈石灰化病変の包括的かつ定量的評価手法の確立 非造影胸腹部CTからVolume Rendering法を用いて大動脈石灰化を定量化し、大動脈石灰化病変の包括的かつ定量的な評価手法を確立することを目指した。CT画像解析ソフトの改善に伴って、さまざまな画像の加工が容易となり、石灰化の分布およびCT値を評価することで、部位別の評価(胸腹部別の定量)が定量的に可能となった。専用の撮影方法を必要とはせず、日常診療の範囲の中での胸腹部非造影非同期CTからも再構成が可能で、かつ時短(5-10分/症例)での再構成過程を実現させることを目指して研究を実施し、下記論文として報告した。 Three-dimensional quantification and visualization of aortic calcification by multidetector-row computed tomography: a simple approach using a volume-rendering method. Mori S, Takaya T, Kinugasa M, Ito T, Takamine S, Fujiwara S, Nishii T, Kono AK, Inoue T, Satomi-Kobayashi S, Rikitake Y, Okita Y, Hirata K. Atherosclerosis. 2015 Apr;239(2):622-8. (2)大動脈石灰化病変に相関するヒト血液中低分子代謝物プロファイルの確立 大動脈石灰化病変のCT画像評価を受けた25症例において、空腹時採血を行い、血清サンプルをガスクロマトグラフ質量分析を用いたメタボローム解析に供した。大動脈石灰化病変量に相関する複数の代謝物が検出され、さらに症例数を増やして検討を進めている。
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