研究課題
培養細胞(ヒト神経芽細胞腫由来のSH-SY5Y培養細胞およびマウス神経芽細胞腫由来のNeuro2A培養細胞)を用いて、正常および1%低酸素刺激下でのTMEM95の細胞内の局在を経時的に検討したところ、正常環境下で細胞質内に陽性所見、1%低酸素刺激下で細胞質内に顆粒状凝集体を認めた。各種神経疾患の剖検脳における免疫組織化学的に検討を行い、神経細胞細胞質に陽性顆粒状構造物を認め、脳梗塞急性期症例ではpenumbra~core領域に多く検出されることを発見した。剖検脳の免疫組織化学的検討を行い、脳梗塞急性期症例ではpenumbra~core領域に神経細胞細胞質に陽性顆粒状構造物が多く検出された。また、血中の機能未知蛋白質であるTMEM95 が急性期脳梗塞のバイオマーカーになりうる可能性の検証のために、ELISA実験系の立ち上げる予備実験を行っている。ELISA実験系の立ち上げるためには抗体は2種類が必要となるため、改めて、3種類の抗体を作成した。現在この新たな抗体の抗原に対する特異性の検討を継続して行っており、capture抗体とdetection抗体として有効な抗体の選定を行っている。本研究では、上記のように当該候補分子における生理的機能および中枢神経障害との因果関係を明らかにすることにより、脳梗塞における神経細胞死機序の一端をin vitroおよびin vivo両レベルで解明するため、この液性因子に対する定量的な検出法を樹立することにより、急性期脳梗塞に対する臨床応用可能なレベルの新たな血液診断法を開発することを目指し、検討を行った。この定量的検出法構築の最終段階まではきており、今後の追加検討によりこれが可能となることが期待できる。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 2件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 5件、 招待講演 6件)
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