研究課題
特発性血小板減少症は血小板に対する自己抗体によって引き起こされる疾患であるが、本疾患の病態に関与する病的B細胞クローンの抗原受容体の構造については明らかにされていない。特発性血小板減少性紫斑病の病的B細胞クローンを同定するために、同意を得た成人特発性血小板減少性紫斑病の症例および健常人より末梢血を採取し、ハイスループットDNAシーケンシングを用いたIgG型B細胞抗原受容体のレパトアを解析した。20サンプルから合計2,009,943個の in-frame リードおよび315,469個のユニークリードを得た。59種類のIGHVサブファミリーの使用頻度について特発性血小板減少性紫斑病と健常人で比較するとIGHV4-28セグメントの使用頻度が高いことが判明した (0.053% vs. 0.005%, p=0.006)。186種類のIGHV4-28クローンが特発性血小板減少性紫斑病症例において同定され、これらのうち135クローンは IGHJ4セグメントと再構成していることが判明した。IGHV4-28/IGHJ4再構成B細胞クローンの抗原特異性は不明であるが、CDR3領域にsomatic hypermutationがみられることから、何らかの抗原による選択圧がかかっていることが示唆された。
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