血栓症発症時に、種々の止血系マーカーが有意な変化を認め、診断ならびに予測のために、D-dimerやSFのカットオフ値を決定した。VTE患者において、AT、PCならびにPSの血液凝固阻害因子の遺伝子異常が、不育症ではフィブリノゲンα鎖遺伝子多型が高頻度に見られた。aHUSでは、近畿圏ではC3I1157T変異が14家系に認められた。ただし、これらの遺伝子異常を有しても、血栓性疾患を発症しない保因者が存在した。基本的止血系マーカーにAT、TAT、SF、血小板の減少率を加えた、日本血栓止血学会DIC診断基準は、DICの早期診断ならびに確定診断において、他の診断基準に比べて有用であった。
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