研究課題
ACMG(American Colledge of Medical Genetics and Genomics:米国臨床遺伝学会)が2013年に提唱した、IF(Incidental Findings)として開示すべき24疾患の56遺伝子について、エクソン部分のみならず、イントロン部分含めて解析できるパネルの基本構築を実施した。IFあるいはSF(Secondary Fidings)に対する考え方や方針について世界的な状況の情報収集を実施した。遺伝子診療の現場においてNGS(Next Generation Sequencer:次世代シーケンサ)を用いたClinical Sequence解析時に実際に発生するIF事例に対して検討を行い、問題点を整理した。東アジア人にのみ高頻度に見られるミステリン遺伝子変異を健常人コホートサンプル約1万人に対して解析し、その頻度や臨床像との関係について基礎的な解析を実施した。これにより、多因子疾患の易罹患性検査を実施する際の問題点や対策を整理することができた。DTC(Direct-to-Consumer:消費者直販型)などの遺伝子検査ビジネスにおける国内および世界的な状況の把握と問題点について情報収集を実施した。従来型の単一遺伝性疾患の遺伝学的検査の臨床的な妥当性、有用性については、主に家族性腫瘍疾患(Lynch症候群、多発性内分泌腫瘍症候群、遺伝性乳がん卵巣がんなど)を中心に解析し、データを蓄積した。
2: おおむね順調に進展している
交付申請書に記載した目的が順調に達成できつつあため。
ACMG56遺伝子を評価するパネルをブラッシュアップし、健常人等のサンプルを用いて正しく評価できるか確認する。日本におけるIF開示における課題と問題点を抽出し、一定の方策の提言を目指す。日本人の遺伝医学専門家に対するIF開示方針に関するアンケートを再度実施し、前回との比較を行う。
27年度は、調査のために協力者に対する謝金以外の費用を節減することができたため、28年度以降の研究の充実のために使用することができるようになった。
本研究では、情報収集と整理が重要となるため、各種学会等での情報収集のための旅費・参加費および、学内での作業を依頼する研究協力者に対する謝金が主体となる。そのほか、収集データの保存・活用のための電子媒体の購入費用、特定のデータベースの使用料などにも研究費を使用する。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (11件) (うち査読あり 11件) 学会発表 (17件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件) 図書 (1件)
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