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2015 年度 実施状況報告書

エネルギー弁別型X線撮影装置の医療応用システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K08694
研究機関大阪大学

研究代表者

松本 政雄  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50149944)

研究分担者 高階 正彰  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10392010)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード2次元のCdTe検出器 / 線減弱係数 / 実効原子番号
研究実績の概要

本研究の目的は、まず、(1) 64ch CdTe放射線ラインセンサとCdTeフラットパネルディテクタの医療応用として、簡単に使用できるエネルギー弁別型X線撮影装置(CT装置も含む)の撮影システムを開発すること、次に、(2) 患者の被ばく線量を低減するために、このエネルギー弁別型X線撮影装置(CT装置も含む)で、ファントム被写体などのファントム画像撮影で得た基礎データから画像による被写体の材質(線減弱係数や実効原子番号)の違いも画像化して、画質とX線の線質との関係をX線のスペクトル測定から求め、エネルギー弁別型X線撮影装置(CT装置も含む)の最適な画像特性を見出すための撮影法を開発する。(3) この医療応用システムの骨塩定量法、IVR、CTの電子密度測定などへの応用について明らかにする。
上記の研究目的に従い、簡単に使用できるエネルギー弁別型X線撮影装置(CT装置も含む)の撮影システムを開発し、ファントム被写体などのファントム画像撮影で得た基礎データから画像による被写体の材質(線減弱係数や実効原子番号)の違いも画像化して、エネルギー弁別型X線撮影装置(CT装置も含む)の最適な画像特性を見出すための撮影法を開発中で、具体的には、入射光子数と被写体の透過光子数から光子数の2次元平面画像をエネルギー10-75keVの領域において5keV間隔でそれぞれ取得し、各エネルギー領域の線減弱係数を求めた。求めたエネルギーごとの線減弱係数から2つの異なるエネルギー領域の線減弱係数により、カーボン(C),アルミニウム(Al),銅(Cu)の各被写体の実効原子番号Zを算出した結果、カーボン(C)とアルミニウム(Al)においては理論値と近い値が得られた。銅(Cu)において測定値と理論値の実効原子番号の誤差が他の2つに比べて大きくなったのは、原子番号が高いためだと考えられるので、さらに検討していく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究目的に従い、簡単に使用できるエネルギー弁別型X線撮影装置(CT装置も含む)の撮影システムを開発し、ファントム被写体などのファントム画像撮影で得た基礎データから画像による被写体の材質(線減弱係数や実効原子番号)の違いも画像化して、エネルギー弁別型X線撮影装置(CT装置も含む)の最適な画像特性を見出すための撮影法を開発中である。
具体的には、入射光子数と被写体の透過光子数から光子数の2次元平面画像をエネルギー10~75keVの領域において5keV間隔でそれぞれ取得し、μ(E)=ln (透過光子数/入射光子数)より各エネルギー領域の線減弱係数を求めた。求めたエネルギーごとの線減弱係数から2つの異なるエネルギー領域(E1,E2)の線減弱係数により、カーボン(C),アルミニウム(Al),銅(Cu)の各被写体の実効原子番号Zを算出した。
【結果・考察】
カーボン(C)とアルミニウム(Al)においては理論値と近い値が得られた。銅(Cu)において測定値と理論値の実効原子番号の誤差が他の2つに比べて大きくなったのは、原子番号が高いためだと考えられる。今後、エネルギー弁別型X線撮影装置(CT装置も含む)の最適な画像特性を見出すための撮影法を開発していく。

今後の研究の推進方策

今後、エネルギー弁別型X線撮影装置(CT装置も含む)の最適な画像特性を見出すための撮影法を開発していき、 患者の被ばく線量を低減するために、このエネルギー弁別型X線撮影装置(CT装置も含む)で、ファントム被写体などのファントム画像撮影で得た基礎データから画像による被写体の材質(線減弱係数や実効原子番号)の違いも画像化して、画質とX線の線質との関係をX線のスペクトル測定から求め、エネルギー弁別型X線撮影装置(CT装置も含む)の最適な画像特性を見出すための撮影法を開発する。次に、この医療応用システムの骨塩定量法、IVR、CTの電子密度測定などへの応用について明らかにしていく。

次年度使用額が生じた理由

未使用額が発生したのは、業者と調整して当初の予定より節約できたため。

次年度使用額の使用計画

発生した未使用額と合わせて、当初の年次計画に従って、実験用の被写体ファントム材料を購入し、その研究の成果を学会に発表するための旅費などに使用。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 2次元CdTe X線センサを用いた被写体の材質の識別能の検討2016

    • 著者名/発表者名
      松本政雄,谷口礼実
    • 学会等名
      医用画像情報学会平成27年度春季(第174回)大会
    • 発表場所
      広島国際大学 広島キャンパス
    • 年月日
      2016-02-06

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公開日: 2017-01-06  

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