本研究は、年々増加する糖尿病患者において、DPP4阻害薬など主な薬剤において急性膵炎のリスクがあり、添付文書が改訂されている現状において、そもそも日本人の2型糖尿病患者の背景情報としてどれほど急性膵炎になるリスクがあるか十分な情報がないことから研究に着手した。解析するデータとしては国(厚生労働省保険局)が管理するナショナルレセプトデータベース(NDB)から、糖尿病患者を病名や使用薬剤等から抽出してきて、急性膵炎の合併症がどれくらい発症しやすいかを評価する研究である。データの取得承認のためには、様々なプライバシー保護などの体制やマニュアル作りを要し、さらにプロトコルを作成して、それらの内容については国の承認を得ている。必要な項目については糖尿病患者であればICD-10のE11-14、急性膵炎についてはICD-10のK85を用いるなど定義付けして申請しており、データ利用の承認を得ている。しかし2017年度においては、申請者の同じ病院内であるが研究室の異動を要することになったことや、改正個人情報保護法及び人を対象とする医学系研究に関する倫理指針も改訂となったため、その対応として患者等への研究に関するお知らせ文やプライバシーポリシーも上記の法や指針に則った文面に改訂して倫理審査に再申請をしたりして時間を要し、その間はデータ取得申請を見合わせた。そこで1年の研究延長の申請をして承認された。そして2018年度においてもまだNDBのデータは入手できていないが、解析ソフトとしてユーザーフレンドリーなSpotfireを導入するなど準備を進め、データを入手後にはすぐ解析に移れる態勢を構築した。
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