IgA腎症の適切な治療法を検討するために多職種データ収集体制を確立し、1981年3月ー2013年12月に腎生検にて確定診断された1840例のコホートを作成した。 解析の結果、時代とともにIgA腎症の10年腎予後は改善していた。その理由として、蛋白尿1g以上の症例での扁桃腺摘出+ステロイドパルス療法(以下TSP)の優れた治療効果が示唆された。傾向スコア等で諸因子を補正した解析でも同様であった。TSP群のsteroid pulse(SP)は3回施行群の予後が良好であった。その他CKDG4においても蛋白尿0.5g以上の場合はTSP/SP群の予後が優れ、治療1年後の蛋白尿寛解が腎予後に関連していた。
|