高齢化するにつれ他死因の生存率への影響が大きくなり、全死亡をイベントとする実測生存率を用いた解析ではその影響が無視できない。他死因の影響を考慮したうえで、「術後生存率に及ぼす手術時年齢の影響からみた高齢者に対する手術治療の適否」を明らかにするため、診断から10年後までの予後が追跡された手術例を対象に、一般集団よりもどのくらい過剰な死亡が生じるか(過剰死亡リスク,Excess Hazard Ratio)をアウトカムとした分析を行った。相対生存率モデルを用いた多変量解析を行って、術後生存率に対する手術時年齢の影響を評価し、1歳ごとにカテゴリカルデータを作成して過剰死亡リスク変化を検討した。
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