本研究は包括的サルコペニア予防戦略に資する知見を得ることを目的とした。高齢者コホート研究(柏スタディ)を発展させる形で、孤食に関する質的研究、運動教室の効果検証、サルコペニアのバイオマーカー探索を実施した。孤食に関する質的研究では、同居者がいながら孤食であった柏スタディ参加者へのインタビューデータを帰納的に分析し、孤食の原因や背景にかかるカテゴリーを抽出した。運動教室の効果検証については、教室後の自主グループに参加することによる社会指標への効果を明らかにした。サルコペニアのバイオマーカー探索については、柏スタディ参加者の残血清を分析し、男性におけるDHEA-Sとサルコペニアとの関連を特定した。
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