研究課題
研究申請者らは平成14年から岩手県北部地域で26,469名の地域一般住民を対象としたコホート研究を実施するとともに、平成21年からは岩手県内すべての透析治療施設を対象とした透析患者の悉皆登録事業を実施し、データベースの電子的突合作業により、コホート研究対象者の透析治療者同定に成功した。本研究課題では、登録時40歳未満であった1100名と尿中微量アルブミン測定を実施していなかった743名を除外した24642名を解析対象とし、平成24年12月末時点の追跡調査結果(総観察人年は216,196人年で平均観察期間は8.7年)により、2315名の死亡、1220名の脳卒中罹患、143名の急性心筋梗塞罹患、208名の心不全罹患、47名の末期腎不全罹患(新規透析治療開始)を把握した。研究開始時に把握した慢性腎臓病ステージ分類(推算糸球体濾過量(eGFR(ml/min/1.73m2))と尿中アルブミン尿(UACR(mg/g))で層別化、G1:eGFRが60以上かつUACR が 30未満;G2:eGFRが60以上かつUACR が30以上300未満;G3:eGFRが45以上60未満;G4: eGFR が30以上45未満; G5:eGFR が30未満)別にみた粗死亡率(/1000人年)は、8.2、14.4、23.6、60.8、66.5、脳卒中罹患率は、4.3、8,7、12.2、22.4、11.0、心筋梗塞罹患率は、0.5、1.1、1.4、2.8.0、心不全罹患率は、0.6、1.5、3.7、6.9、13.1、末期腎不全罹患率は、0.02、0.1、1.0、6.9、57.8であった。ステージ1を基準とした性年齢調整相対危険をみると、CKDステージ分類が上がるにつれて死亡リスク・脳卒中罹患リスク。心筋梗塞罹患リスク。心不全罹患リスクが線形に上昇し、末期腎不全罹患リスクは指数関数的に急激なリスク上昇していた。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 1件) 備考 (3件)
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