| 研究課題/領域番号 |
15K08753
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| 研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
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研究代表者 |
遠藤 和男 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 教授 (60176790)
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| 研究分担者 |
土屋 康雄 新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (60334679)
浅井 孝夫 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 助教 (60612736)
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| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| キーワード | 胆嚢がん / 特異蛋白 / ELISA / サンドイッチ法 / 血清試料 / 胆嚢がん多発国 |
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| 研究実績の概要 |
平成28年度の計画は、チリ、ボリビア、インドの胆嚢がん患者から採取した血清試料中から、候補蛋白質として検出・同定した8種類の蛋白質の検出を行う予定であった。
血清中の特異蛋白の検出については、8種類の候補のなかからまず3種類の蛋白に対するサンドイッチELISA法による測定系の構築を試みた。我々が構築した方法では、何れも、50～300 ng/mL濃度の蛋白質は検出できたが、検出限界は50 ng/mL程度であった。当初目的としたpg/mLオーダーでの蛋白質検出には至らなかった。また、構築した方法を用いて血清試料中から候補蛋白質の検出を試みたが何れの蛋白質の検出も不可能であった。
試料については、チリ、ボリビア、インド患者からの試料採取を各々の国の研究者に依頼した。ボリビア患者の試料については、平成29年2月にボリビア・日本消化器センターを訪問し、研究協力者のDr. Loza、Dr. Villa-Gomezらと面会し、胆嚢がん患者の血清試料16例、胆石症患者の試料3例を受け取り、日本に搬入した。
インド患者の試料については、平成28年10月にサンジャイ・カンジー医科学大学院（Sanjay Gandhi Post-Graduate Institute of Medical Sciences ）を訪問し、消化器外科教授のDr. Kapoorと面会し、血清試料採取を依頼した。平成29年度内に、胆嚢がん患者からの血清試料を10～20例受け取れることになっている。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
血清試料中からの特異蛋白の解析にあたり、8種類の特異蛋白のうち、まず3種類の蛋白について検出系を構築しようと試みたが、十分な感度で蛋白質を検出できる系を構築することはできなかった。そのため、胆嚢がん患者の血清試料中の候補蛋白質の解析を行うことができなかった。
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| 今後の研究の推進方策 |
サンドイッチELISA法による血清中からの特異蛋白の検出は、感度等の問題により測定系の構築は困難であると考えられる。そのため、今後は、健常者試料と患者試料（早期がん、進行がん）を用いて免疫染色により8種類の候補蛋白をさらに絞り込み、その後、質量分析装置により血清試料中の濃度測定を行う予定である。
その方法は、胆嚢健常者と胆嚢がん患者から採取したパラフィン胆嚢組織標本の切片を免疫染色し、8種類の蛋白質を1～3種類に絞り込む。試料は、健常胆嚢組織：胃がん患者で胃と胆嚢の全摘手術を受けた胆嚢組織、初期胆嚢がん患者の胆嚢組織、進行胆嚢がん患者の胆嚢組織とする。試料は、チリもしくはインドで採取した各5～10例を予定している。8種類の抗体を使ってこれら15～30例の試料を染色し、どの蛋白質が最も妥当かを確認する。
その後、絞り込んだ蛋白質の血清中濃度を、質量分析装置を使って測定する。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
サンドイッチELISA法による特異蛋白の検出系の構築がうまくいかなかったため、胆嚢がん患者の血清中から候補蛋白質の検出を行うことができなかった。
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| 次年度使用額の使用計画 |
平成29年度に、特異蛋白を1～3種類に絞り込んだうえで、質量分析装置により血清蛋白質の濃度測定のために使用する予定である。
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