本研究では、2つの症例対照研究(それぞれ697例の胃がん患者と1372の非がん症例、678例ずつの症例と非がん症例)を実施した。第一研究で、年齢、ピロリ菌感染と胃粘膜萎縮で定義されるABC分類、喫煙、野菜果物摂取と、GWASで同定された遺伝子多型を用い、リスク予測モデルを構築した。第二の研究でその外的妥当性を評価した。それぞれの研究で、4つの遺伝子多型と、その他上記の予測因子を含むリスク予測モデルのAUCは0.79と0.80と、良好な判別能を有していた。本成果は、日本人胃がんのハイリスクグループの補足に有用で、個別化予防戦略への応用へつながる可能性が示唆された。
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