本研究では、以下の3点に関する検討を行った。1)2003から2013年の日本で急増した練炭自殺の地理的影響を解析した。2)1950から1975年の自殺率の変動におけるそれぞれの自殺手段の占める割合を解析した。3)1968から1994年のガス自殺の推移を解析した。解析結果は、以下のようであった。1)僻地部で練炭自殺の増加が著しく、男性では練炭自殺の急増により自殺率の地域差が拡大していた。2)若い世代では服毒自殺が最も多かった。3)家庭用ガスに含まれる一酸化炭素が70年代に減少したが、これに伴いガス自殺が減少した。
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