研究課題/領域番号 |
15K08816
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研究機関 | 沖縄県立看護大学 |
研究代表者 |
長堀 智香子 沖縄県立看護大学, 看護学部, 講師 (90600627)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 栄養不良 |
研究実績の概要 |
サブサハラアフリカ地域における5歳未満の子どもの死亡率は極めて高く、100人に3人は生後1ヶ月以内に死亡し、10人に1人は5歳の誕生日を迎える事ができない。この高い乳幼児死亡率の主要因として栄養不良が挙げられる。子どもの栄養不良の中で、年齢に対してきわめて低身長(Stunting)の割合が40%と高い値を示している。つまり、サブサハラアフリカ地域では2.5人に1人が慢性の栄養不良状態なのである。 世界保健機構(WHO)は、衛生状態が整っていない途上国において早期に離乳食を与える事は下痢や感染症の原因となるため、生後6か月までは母乳のみで育て、離乳食は生後6か月頃から始めることを推奨している。 本研究は5歳未満の子どもの死亡率が高いベナン共和国(以下、ベナン)において、同国の人口の約70%が居住する南部地域を調査地とする。5歳までの子どもと母親計300組程度を対象とし、母子の身体計測および母親への構造化インタビューを通して、離乳時期の決定要因と子どもの低栄養指標との関連を明らかにする。 平成27年度は、以下の作業を行った。1)本課題における調査研究許可書を得るための研究計画書の作成と同計画書のベナン保健省倫理委員会並びに沖縄県立看護大学倫理審査委員会へ申請。2)南部地域の調査地を選定。視察及び関係者との協議により、Littoral県Cotonou市ラギューン母子大学医療センター(CHU-MEL)においてデータを収集することとした。3)ベナン保健省 家族保健局にて最新の母子保健統計データを入手、関係情報を収集。4)ベナン側研究協力者と研究実施方法について協議した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通り、特に問題なく遂行している。
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今後の研究の推進方策 |
1.母子病院および保健センターにおけるデータ収集 対象乳幼児および母親の身体測定と母乳および食事に関する構造化面接 2.住民の行動意識や生活環境に関する調査 子どもの健康に関する意識や決定要因の聞き取り を計画している。
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次年度使用額が生じた理由 |
調査地渡航(アフリカ)時期をオフシーズンに変更したため、旅費(2名分)の差額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度は現地調査期間を延長してデータ収集を行う必要が生じたため、その費用とする。
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