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2017 年度 実施状況報告書

認知症患者に対する新たな行動練習法-課題難易度と社会的報酬の最適化

研究課題

研究課題/領域番号 15K08819
研究機関北里大学

研究代表者

田中 秀宜  北里大学, 医療衛生学部, 助教 (90733585)

研究分担者 鈴木 誠  北里大学, 医療衛生学部, 教授 (80554302) [辞退]
福田 倫也  北里大学, 医療衛生学部, 教授 (80291649)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード認知症 / 行動学習
研究実績の概要

平成28年度は社会的報酬と課題難易度の最適化を行った行動練習プロトコルを継続的に実施した認知症を呈した対象者の方に対し適用できる予後予測法の開発に取り組んできた.平成29年度は先の研究で得られた知見について,臨床現場において有効に汎化させるための方法について検討した.
これらの知見を臨床で活用するためにはリハビリテーション専門職種の関わりが重要であると考えた.そこで,まずはじめに,リハビリテーション専門職種である作業療法士の多職種間連携についての調査を実施した ”Literature review on the continuous education for multi-disciplinary collaboration of occupational therapists in Japan(Tanaka et al., 2017)”. 多職種間連携教育にはスペシャリスト(専門的)としての教育のみならず,早期からジェネラリスト(総合的)の視点を持った教育の重要性が示唆された.多職種間連携教育について幅広く意見を得るために,本研究は国際学会であるASEAN Conference on Healthy Ageing 2017(Kuching, Malaysia)においても発表を行ない,ASEAN諸国の国々のリハビリテーション関係者の方々と意見交換を行った.
次に,現在,リハビリテーション専門職種である作業療法士がリハビリテーションチーム内でどのようにリーダーシップを発揮しているかについても調査を実施した”作業療法士のリーダーシップ(田中,2017)”.作業療法士はリーダーシップを発揮するための教育が未だ不足している現状が浮かび上がった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初は平成29年度中にリハビリテーション専門職である作業療法士および理学療法士向け,本研究成果についての研修会の開催を予定していた.研修会の開催に先立ち,その効果の最大化に向けてどのような内容の研修会の開催が妥当かを検討を行った.医療機関や施設等,実際の臨床場面ではリハビリテーションの専門職種は様々な職種と連携して業務を行うことが多い.そのためリハビリテーション専門職種の多職種間連携の現状の分析を行うことで,どのように本研究の知見を伝達していくことが望ましいかを事前に調査することにしたため,平成29年度内に研修会を開催することが難しかった.

今後の研究の推進方策

平成29年度に主に実施してきた多職種間連携やリーダーシップ教育についての分析を参考にし,今後,認知症の行動練習プログラムについて,臨床で勤務されている作業療法士および理学療法士向けの研修会を実施し,本研究結果を臨床において実質的に運用可能なものにしていきたい.本研究の研究期間の延長したことで,本年度中に研修会開催の実施は可能であると考えている.
その他,研究代表者の勤務先の変更に伴い,再度研究備品等で購入の必要があるものがあるが,当初の予算内で対応可能な範囲のため,研究遂行上の大きな計画の変更はない.

次年度使用額が生じた理由

リハビリテーション専門職種に向けての研修会の開催に際し,人件費,会場費,案内の郵送費等の計上を行う予定であったが,研修会の効果の最大化を目的とした事前調査を新たに実施したため,年度内に研修会を実施することができなかった.次年度は研修会の開催を実施に向けて,これらの予算を執行する予定である.その他,研究代表者の職場の移転に伴い,研究の遂行に必要な備品を購入する予定である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 作業療法士のリーダーシップ2017

    • 著者名/発表者名
      田中秀宜
    • 雑誌名

      作業療法教育

      巻: vol.17 no.1 ページ: 78-79

    • 査読あり
  • [学会発表] Literature review on the continuous education for multi-disciplinary collaboration of occupational therapists in Japan.2017

    • 著者名/発表者名
      Hideki Tanaka, Makoto Watanabe, Akie Kawamura, Yuki Mashizume, Kayoko Takahashi
    • 学会等名
      ASEAN Conference on Healthy Ageing 2017(Kuching, Malaysia)
    • 国際学会
  • [学会発表] 脳卒中上肢麻痺に対する作業療法の評価尺度―文献レビューとICFに基づいた分析―2017

    • 著者名/発表者名
      髙橋香代子,田中秀宜,福田倫也
    • 学会等名
      第51回日本作業療法学会

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公開日: 2018-12-17  

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