研究課題/領域番号 |
15K08821
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
檀原 高 順天堂大学, 医学部, 客員教授 (30102263)
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研究分担者 |
内藤 俊夫 順天堂大学, 医学部, 教授 (10365570)
湯浅 資之 順天堂大学, 国際教養学部, 先任准教授 (30463748)
鈴木 勉 順天堂大学, 医学部, 准教授 (40206503)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 研修医 / レセプトデータ |
研究実績の概要 |
本研究は、病院レセプトデータ等の活用により、医師のキャリア形成可能な病院の選択を支援し、同時に医師の地域偏在を解消する医師と病院のマッチングシステムを開発することにより、新臨床研修医制度以降問題となっている、医師のキャリア形成における問題点を解消し、地域医療を充実させることを目的としている。初めに初期研修病院を選択するマッチングシステムを開発するために、平成27年度は、システム開発に必要な、疾患、手技等のデータ項目を初期研修項目を基に検討を行い、現役医師の意見を反映させ、データ項目を決定した。同時に、マッチ度検索システムとマッチ度グラフ表示機能を備えたマッチングシステムの開発を行った。平成28年度は、マッチングシステムで使用する疾患等データ項目について、病院データ作成の為に、当初、デモシステム開発の段階で予定していたダミーデータを基にした開発から、各病院診療科担当者へのアンケートにより、疾患、手技の症例数等を調査し、より精度の高いマッチングシステムの開発を試みたが、労力の問題等から断念し、他の手法による病院データの作成方法を検討してきた。結果、当初予定していたレセプトデータ(DPCデータ)を用いて、病院データ作成の目途がたったことから、レセプトデータ構造を解析し、病院データを作成することとしている。具体的には、各病院の匿名化されたレセプトデータ(様式1,4,Eデータ、Fデータ、外来Eデータ、外来Fデータ)を抽出することにより、システム開発に必要な病院データ作成する。それをマッチングシステムに反映させることで、精度の高いシステムを開発する。今後は、順天堂大学付属病院(本院、浦安、練馬、静岡)各病院のレセプトデータ(DPCデータ)より、システム開発に必要なデータ項目を作成し、マッチングシステムを開発することとしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
平成27年度に決定したマッチングシステムに必要なデータ項目について、病院ごとのデータ作成方法について検討し、ダミーデータ、または、各病院診療科責任者への症例数等のアンケート調査を行い、システム開発に必要な病院データの作成を試みたが、労力等の問題から断念し、他の方法での病院データ作成を検討してきた。結果、匿名化されたレセプトデータ(DPCデータ)から様式1、4、EFデータを抽出することにより、病院データを作成する目途がたったが、そこに至るまでの病院データ作成方法の検討に、想定より多くの時間が必要となった為、当初の予定より遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、順天堂4大学病院(本院、浦安、練馬、静岡)各病院の匿名化されたレセプトデータ(DPCデータ)から、マッチングシステムに必要なデータを抽出し、システムに反映させることで医師病院マッチングシステムを完成させる。また、本システムの有効性、妥当性、信頼性の検討を行い、本運用に向けて条件を検討する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成28年米国総合診療医学会で成果発表を行う予定であったが、データの集計が間に合わず、発表を延期したため未使用額が生じた。 システムを利用した学生へのアンケート調査を行い、そのデータを集計する人員を雇う予定であるが、集計が開始できていないためにの未使用額も生じている。
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次年度使用額の使用計画 |
平成29年米国総合診療医学会(デンバー)で集計結果の成果発表を行う。各施設から6ヶ月後の学生を利用したアンケート調査が終了した時点で、集計のための人員を雇い、未使用額はその人件費として充てる予定である。
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