研究課題/領域番号 |
15K08829
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
衛生学・公衆衛生学
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研究機関 | 国立保健医療科学院 |
研究代表者 |
佐藤 元 国立保健医療科学院, 政策技術評価研究部, 部長 (70272424)
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研究分担者 |
冨尾 淳 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (10569510)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 健康リスク / 健康危機 / コミュニケーション / マスメディア / 国際比較 / BSE |
研究成果の概要 |
本研究は、英国におけるBSEに関する新聞報道の推移を計量的に分析した。新聞報道は、BSE関連の所要な出来事に応じて増加し、初期には発生そのものやその健康リスクが、その後は農畜産業や貿易などへの影響など経済的側面に焦点があった。新聞記事における政策議論でも、BSE対策は食の安全と安心を確保することを公衆衛生上の目的としながら、経済など他の政策目的の達成とのバランスや、健康リスクの「合理的」受容が論じられ、安全・安心を(過度に)求める施策を支持しない意見が目立った。マスメディア報道の分析は、社会的な関心や利害を理解するのに役立ち、戦略的対応を画するのに有用な手段となり得ると考えられた。
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自由記述の分野 |
公衆衛生学、政策科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、健康リスクのコミュニケーションにおいて重要な役割を果たすマスメディア報道を分析することにより、コミュニケーションの有効性の評価および戦略的管理の可能性を検討した。 リスクに関連したマスメディア報道の分析は、当該リスクおよびこれへの対応に関連した社会的な関心や利害を理解するのに役立ち、またメディアに時に先導され、時に反映される社会におけるリスクへの不安や政策に関する懸念を把握しつつ、社会的合意を図りつつリスクへの戦略的対応を画するのに有用な手段となり得ると考えられた。
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