研究課題/領域番号 |
15K08854
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研究機関 | 北海道薬科大学 |
研究代表者 |
柳本 ひとみ 北海道薬科大学, 薬学部, 講師 (80200541)
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研究分担者 |
黒澤 菜穂子 北海道薬科大学, 薬学部, 教授 (00170118)
古田 精一 北海道薬科大学, 薬学部, 教授 (50438909)
櫻井 秀彦 北海道薬科大学, 薬学部, 教授 (70326560)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 在宅医療 / 薬剤師 / 薬物療法 / バイタルサイン / 尿試験紙検査 / 多職種連携 |
研究実績の概要 |
平成27年度は、在宅業務経験のある薬剤師を対象に、業務での確認項目および薬物療法の評価に必要な項目に関しWebアンケートを実施した。結果、業務に男女差が確認され、忙しい薬局で経験の少ない薬剤師が、患者の生活に関わる業務を負担に感じる傾向が窺われた。「患者/家族あるいは連携している多職種から以下の情報を確認していますか」の質問に対する回答は、全般的に頻度が低く、薬物療法評価および他職種連携の推進という見地からの問題点が明らかになった。 平成28年度は在宅医および訪問看護師の個別インタビューを行い、結果を質的手法で解析し、アンケート質問票を作成した。インタビューでは両職種共に薬剤師のバイタルサイン測定を期待し、担当者会議への積極的な参加を促していた。さらにWebアンケート調査を実施し、結果の因子分析を行い、臨床介入研究のための質問票作成を完成させた。訪問看護師が、負担に感じる業務の量および質が多く、薬剤師は、これを支援しなければならない課題が明らかになった。さらに両職種が薬剤師に薬学的判断に基づいて、患者の服用薬を管理することを期待している事実が明らかとなった。 平成29年度は、完成した在宅医、訪問看護師および薬剤師への質問票ならびに患者対象のQOL評価表(SF-36v2)を用い、6ヶ月の訪問期間を前後で分け、薬剤師のバイタルサイン測定ならびにバイタルサイン測定に平行し尿検査による測定を介入した臨床試験を行った。脱落例もあり1件のみの完成データ収集となった。患者を含め都合4者からの回答比較では、バイタルサイン測定のみの有用性が示された。在宅医師および訪問看護師対象の薬剤師のバイタルサイン測定および尿検査の有用性を問う郵送アンケートを行った。2職種共に、バイタルサイン測定のみの有用性に賛成する割合が約65~70%と高かった、一方、尿検査による測定の有用性に約半数が賛成していた。
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