研究課題/領域番号 |
15K08860
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
和田 義之 日本大学, 医学部, 助手 (80246496)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | ウイルス抗体価 / ワクチン |
研究実績の概要 |
「院内感染対策としてのワクチンガイドライン」が改定され、ワクチンガイドライン第2版「医療関係者のためのワクチンガイドライン」として平成26年9月に日本環境感染学会から公表された。医療機関における予防接種のガイドライン は、個人個人への厳格な予防(individual protection)を目的として定めたものではなく、医療機関という集団での免疫度を高める(mass protection)ことが基本的な概念となっている。そのため、原則としてワクチン接種は2回までで良いこと、ワクチン接種後の抗体価検査が不要であることが明記された。本学でも平成27年度から新しいガイドラインに従った抗体価検査とワクチン接種スケジュールに変更されたため、研究計画も変更が必要になった。 大きな変更点は、ワクチン接種後の抗体価検査が撤廃されたため、採血済みの検体を研究に用いることができなくなり、採血と抗体価検査そのものに事前の学生及び保護者の同意が必須となったことである。そのため、ワクチン接種スケジュールと倫理委員会の承認手続きの時間的な関係上、初年度の平成27年度から研究協力者を募ることができず、当初の計画から約1年遅れている。 平成28年度以降は、既に人を対象とする医学系研究として倫理委員会の承認は得ているため、当初の計画通りに研究を遂行できる見込みである。しかし、研究協力募集開始時期の遅れのために調査対象者が当初の見込み人数に達しない可能性があることが今後の大きな問題である。この問題の対策として、平成27年度以降新たに設定された、同一ワクチンを2回接種後でも抗体価が基準を満たさない場合の任意接種対象者にも研究協力を求めるようにし、ワクチン接種後の調査対象者を増やす努力をはじめたところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
1.「院内感染対策としてのワクチンガイドライン」が改定され、ワクチンガイドライン第2版「医療関係者のためのワクチンガイドライン」として平成26年9月に日本環境感染学会から公表された。医療機関における予防接種のガイドライン は、個人個人への厳格な予防(individual protection)を目的として定めたものではなく、医療機関という集団での免疫度を高める(mass protection)ことが基本的な概念となっている。そのため、原則としてワクチン接種は2回までで良いこと、ワクチン接種後の抗体価検査が不要であることが明記された。本学でも平成27年度から新しいガイドラインに従った抗体価検査とワクチン接種スケジュールに変更されたため、研究計画も変更が必要になった。 大きな変更点は、ワクチン接種後の抗体価検査が撤廃されたため、採血済みの検体を研究に用いることができなくなり、採血と抗体価検査そのものに事前の学生及び保護者の同意が必須となったことである。そのため、ワクチン接種スケジュールと倫理委員会の承認手続きの時間的な関係上、初年度の平成27年度から研究協力者を募ることができなかった。 2.デンカ生研のウイルス IgG 抗体 EIA 測定キットを用いた IgG 抗体 avidity 測定手順については、過去に採取した試料を用いて確認を行った。
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今後の研究の推進方策 |
新年度のワクチン接種スケジュールと倫理委員会の承認時期との関係上、当初の計画から約1年遅れている。平成28年度以降は、既に人を対象とする医学系研究として倫理委員会の承認は得ているため、当初の計画通りに研究を遂行できる見込みである。しかし、研究協力募集開始時期の遅れのために調査対象者が当初の見込み人数に達しない可能性があることが今後の大きな問題である。この問題の対策として、平成27年度以降新たに設定された、同一ワクチンを2回接種後でも抗体価が基準を満たさない場合の任意接種対象者にも研究協力を求めるようにし、ワクチン接種後の調査対象者を増やす努力をはじめたところである。
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次年度使用額が生じた理由 |
「院内感染対策としてのワクチンガイドライン」が改定され、ワクチンガイドライン第2版「医療関係者のためのワクチンガイドライン」として平成26年9月に日本環境感染学会から公表された。原則としてワクチン接種は2回までで良いこと、ワクチン接種後の抗体価検査が不要であることが明記され、本学でも平成27年度から新しいガイドラインに従ったワクチン接種スケジュールに変更されたため、本研究の計画も変更が必要になった。そのため、ワクチン接種スケジュールと倫理委員会の承認手続きの時間的な関係上、初年度の平成27年度から研究協力者を募ることができなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
新年度初めに実施した抗体価検査の結果、ワクチン接種対象と判定された学生に研究協力をお願いする。また、ワクチンを2回接種後にもかかわらず抗体価が低い学生も任意で追加接種を勧めることになったため、この学生にも研究協力をお願いする。 協力の同意が得られた学生の血液検体について、IgG 抗体 Avidity とIgM を測定する。ワクチン接種後1~2ヶ月の間に、前述の項目を測定する。
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