近年本国は、 少子高齢化の進行により人口構成が大きく変化している。こうした社会の変化は視覚器領域の疾患構造にも大きな影響を与えており、その代表疾患として緑内障があげられる。緑内障患者はドライアイの症状を合併するケースも多く保湿点眼剤との併用が考えられる。加えて、日本では医療費削減の政策としてセルフメディケーションを推進しており、ドライアイの治療では一般用医薬品(以下、OTC医薬品とする)の使用も見られる。今回、医療用医薬品とOTC医薬品を併用した場合の影響を検討したところ、医療用医薬品とOTC医薬品を併用することで、製剤物性に変化をきたすことが分かった。更に点眼順番への配慮も重要となることが示唆できる結果を得た。これらのことからきめ細やかな服薬指導に基づく薬剤提供が、有効な薬物療法の実践、医薬品の適正使用に繋がると思われる。
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