研究実績の概要 |
最終年度については、多剤併用モデルを用いて同様の検討を行った。Clomipramine (CPM)、Chlorpromazine (CPZ)、Paroxetine (PAR) 、Flunitrazepam (FLU)を併用するにあたって、予備実験を行い、投与量を決定した結果、①CPM(3mg/kg)+PAR(3mg/kg)+FLU(1mg/kg)、②CPZ(3mg/kg)+CPM(3mg/kg)+FLU(1mg/kg)、③CPZ(3mg/kg)+PAR(3mg/kg)+FLU(1mg/kg)の3群に分けることとした。前年度と同様に、試料採取時間については投与前(0)、投与3, 6, 12, 24, 48時間後の6点で採取することとした。SD系雄性ラット(16週齢)に上記の設定で薬物を腹腔内投与し、採血を行い、速やかに血清を分離した。血清からクロロホルムーメタノール溶液(2:5,v/v)で抽出を行い、メトキシアミンとMSTFAで誘導体化後、GCMS-TQ8030で分析を行った。代謝物データは委託にて多変量解析を行った。同時に、体温変化、症状の記録を行い、薬物血中濃度も測定した。データ解析の結果、3群ともに、0時間と投与12時間のポイント間で特に有意な代謝産物の変動がみられ、それらの多くはエネルギー産生に関連する代謝産物と考えられた。
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