研究課題/領域番号 |
15K08892
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
松末 綾 福岡大学, 医学部, 講師 (70309920)
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研究分担者 |
原 健二 福岡大学, 医学部, 講師 (00090738)
ウォーターズ ブライアン 福岡大学, 医学部, 助教 (00609480)
久保 真一 福岡大学, 医学部, 教授 (10205122)
柏木 正之 福岡大学, 医学部, 准教授 (70301687)
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研究期間 (年度) |
2015-10-21 – 2018-03-31
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キーワード | 乳幼児突然死 / 遺伝性致死性不整脈 / 先天性脂肪酸代謝異常症 |
研究実績の概要 |
SCN5A遺伝子のH558R、P1090L、E1784K、V1951L変異について、日本人とドイツ人集団の頻度調査を行った。調査したのは、日本人(青森98人、新潟100人、福岡200人、沖縄196人)、ドイツ人(ミュンヘン94人)である。いずれの変異もTaqMan法でgenotypeを迅速かつ明確に識別できた。シークエンスにより既に型が判明している検体を用いて、TaqMan法でタイピングを行ったところ、シークエンスの結果と一致したため、正確な判定ができていると判断した。今回調査した集団は、いずれもハーディー・ワインベルグ平衡に合致した。E1784K 変異は、先天性 QT 延長症候群の原因となる変異として報告されており、日本人患者においても変異が報告されているが、今回調査した日本及びドイツの健常人集団では変異型alleleが認められなかった。H558R、V1951L並びに P1090L変異は、個々の SNP 単体ではナトリウムチャネル透過電流量に影響を与えないが、複数のSNPが組み合わされることによりBrugada 症候群発症の一因となっている可能性が報告されている。V1951Lの変異型alleleは青森で0.0051、福岡で0.0025、沖縄で0.0026の頻度で検出され、新潟とドイツ人集団では認められなかった。P1090Lの変異型alleleは、日本人集団でそれぞれ0.0228から0.0313の頻度で検出されたが、ドイツ人集団では認められなかった。H558Rの変異型alleleは、ドイツ人集団で0.2340と高く、日本人集団では、福岡、沖縄、新潟がそれぞれ0.1080、0.0969、0.0750であったが、青森は0.0365と低頻度であった。
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