研究課題/領域番号 |
15K08897
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
金子 聡一郎 東北大学, 大学病院, 助教 (60749266)
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研究分担者 |
菊地 章子 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00400325)
沼田 健裕 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20748678)
高山 真 東北大学, 大学病院, 准教授 (80579954)
関 隆志 東北大学, サイクロトン・ラジオアイソトープセンター, 講師 (90372292)
岩崎 鋼 一般財団法人脳神経疾患研究所, 漢方内科, 在宅医療センター長兼漢方医学センター長 (90396432)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 誤嚥性肺炎 / 脳血管障害後遺症 / 鍼治療 / 地域医療 |
研究実績の概要 |
研究の目的:超高齢化社会となった日本では、脳血管障害後遺症患者が急増しており、その死因の第一位である誤嚥性肺炎は再発を繰り返すため、患者のみならず介護者の負担も大きく社会問題となっている。誤嚥性肺炎の原因は脳血管障害に伴う嚥下反射、咳反射の低下である。申請者らは、これまでに高齢者における誤嚥性肺炎の予防戦略の一つとして、鍼刺激による嚥下反射の改善効果、さらに円皮鍼による嚥下反射改善効果を報告した。円皮鍼は簡便かつ持続的に体表面に鍼刺激を与えることができ、皮膚への接触のみで効果を発揮するため安全性が高く、地域医療、在宅医療でも使用が可能である。本研究では多施設共同のもと、誤嚥性肺炎再発予防に対する円皮鍼による長期的鍼治療の有効性を検討することを目的とする。 研究実施計画:平成27年度は、研究全体の策定を行い、本研究の内容を東北大学病院倫理委員会に提出する。同時にUMINへの臨床試験登録も行う。倫理委員会の承認を得た後、参加者の募集を独立行政法人国立病院機構米沢病院、気仙沼市立本吉病院、坂総合病院、石巻市立病院開成仮診療所などの協力のもと、入院もしくは在宅患者の中から行い、研究の説明と文章による同意の取得を行う。予定される参加者は、脳血管障害後遺症患者で誤嚥性肺炎の既往のある患者140名とする。慢性呼吸器疾患、悪性腫瘍、慢性虚血性心疾患などの肺炎を生じうる他の重篤な疾患を有する患者、治療薬を経口服用出来ない患者を除くこととする。研究全体の推進は東北大学病院総合地域医療教育支援部はになうこととする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成27年度は、研究全体の策定を行い、本研究の内容を東北大学病院倫理委員会に提出、同時にUMINへの臨床試験登録も行い、倫理委員会の承認を得た後、参加者の募集を行う予定であった。 現在までの進捗状況としては、介入群と対照群の間に盲検化を行うことのできる医療機器の作成を行い、同時に、東北大学倫理委員会とともに入念な研究全体の策定を行った。東北大学病院倫理委員会には現時点で仮承認を得ている状態である。今後、早急に承認を取得し、その後に、計画を推進していく予定である。進捗状況としてはやや遅れている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、東北大学病院倫理委員会による本承認を取得した後、UMINへの臨床試験登録および協力研究施設においても倫理委員会の承認を得た後、参加者の募集を行う。開始後は、参加者へ研究の説明を行った後、文書による同意の取得、介入群と対照群の割り付けを行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成27年度に対照群に用いる治療機器の開発に時間を要したため、平成27年度中に購入に至らなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
対照群に用いる視聴機器の開発は既に終了しており、平成28年度の予算が執行可能となり次第、購入する計画である。
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