研究課題/領域番号 |
15K08900
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
松島 英介 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (50242186)
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研究分担者 |
朝蔭 孝宏 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (50361481)
杉本 太郎 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (60262177)
有泉 陽介 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (30444110)
角 卓郎 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (20361701) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 頭頸部がん / 進行がん / がん / 問題解決療法 / ストレスマネジメント / ストレスコーピング / 心理療法 / 心理的支援 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、うつ症状を有する頭頸部がん患者に対し、問題解決スキルの獲得を目指したストレスマネジメント・プログラム(退院時と外来の2回)を実施し、無作為化比較試験により効果検証することであった。平成29年度は、引き続き調査対象者をリクルートし、適格基準を満たす83名のうち、同意の得られた20名を対象に割り付けを行った。これらについて、中間解析を行った結果、うつ症状は両群ともに改善しており、介入群と対照群で差が見られなかった。またコーピングスキル得点からは、介入群で対照群と比べてサポート希求や感情表出ができるようになっていた。これらの成果については、国際サイコオンコロジー学会(2017年8月、ベルリン)および日本サイコオンコロジー学会(2017年10月、東京)にて公表した。しかし適格基準となる患者の減少や、非同意率の高さにより、リクルートは難航し、目標症例数の達成には至らなかった。研究代表者および担当者が退職したこと、本年度が科学研究費の終了年度であることを考慮し、本研究を中断することとした。 本研究で実施したストレスマネジメント・プログラムは、進行頭頸部がん患者に対して実施した数少ない心理療法のランダム化比較試験の1つであり、取り組み自体が貴重である。また頭頸部がん患者の特徴に合わせて、短期・個別面接型の心理療法プログラムとしたことで、参加した患者のコーピングスキルの向上に寄与する可能性を示すことができた。ただし本研究において、非同意率が50%を超えている点は慎重に考える必要がある。頭頸部がん患者は、ストレスが蓄積したときに喫煙や飲酒で気を紛らわせたり、解決を他者に委ねる傾向があることはこれまでの研究でも分かっており、2回のセッションであっても、心理療法に抵抗感を示してしまう可能性が考えられる。現在これらの成果を総合的にまとめ、国際誌の投稿を目指して論文執筆中である。
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