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2016 年度 実施状況報告書

がん悪液質におけるサルコペニア発症機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15K08906
研究機関名古屋大学

研究代表者

下方 智也  名古屋大学, 医学系研究科, 特任助教 (70612745)

研究分担者 安藤 雄一  名古屋大学, 医学部附属病院, 教授 (10360083)
満間 綾子  名古屋大学, 医学系研究科, 特任講師 (10467326)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードがん悪液質 / サルコペニア / 脂肪組織
研究実績の概要

がん悪液質はがん患者における死因の一つとして重要な症候群である。悪液質の特徴の中でも、過剰なエネルギー消費およびそれに導かれる骨格筋の消耗・萎縮(サルコペニア)はキーとなる病態であるが、その発症メカニズムの詳細はいまだ不明である。しかし近年動物モデルにおいて、サルコペニアが導かれる要因として脂肪組織が重要な役割を果たしている可能性が示唆されている。本研究ではがん悪液質の発症メカニズム解明のため、進行期がん患者における臨床的な特徴、特に体組成変化を検討することで、がん悪液質の重要な病態であるサルコペニアの発症機序の解明を目的とする。
平成28年度は、引き続き進行期がん患者で悪液質を生じた患者を被験者として、体組成解析を検証する研究を実施した。原発臓器、年齢、性別をマッチさせたコントロール群(悪液質を生じなかった群)と比較し、筋肉量と脂肪組織の量、また筋肉内の脂肪沈着の継時的変化の検証を行っている。また最近、PET/CT撮影による褐色脂肪組織の評価法が提唱され、ガイダンスとして発表された。動物モデルでは悪液質と褐色脂肪組織との関連が示唆されており、PET/CTを撮影した被験者において悪液質との関連が評価可能か検討を行っている。
平成29年度は、まだ悪液質を生じていない進行期がん患者を被験者とする前向き研究において症例を集積し、体組成解析を継時的に行い悪液質の発症や進行の臨床経過を追うとともに、バイオマーカーの探索を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

後ろ向き研究の対象の被験者の解析が遅れている。引き続きデータ解析をすすめ、前向き研究においてバイオマーカー探索の研究を行っていく。

今後の研究の推進方策

引き続き後ろ向き研究のデータ解析を行い、進行期がん患者における悪液質の体組成解析の特徴を検討し、特に脂肪組織との関連を明らかにする。前向きにコホート研究によって、がん悪液質におけるバイオマーカーの探索を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

前向き研究の開始が遅れており、その研究で予定していた機器、バイオマーカーの経費が未使用となった。

次年度使用額の使用計画

次年度に開始する前向き研究のなかで機器、バイオマーカー測定の経費として使用する予定である。

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公開日: 2018-01-16  

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