研究実績の概要 |
開腹モデル(Sham群 n=8)、胆管結紮モデル(NT群 n=12)、柴苓湯内服モデル(SRT群 n=11)の3群での比較検討を行なっている。血液検査において、肝機能の指標であるAST,ALT,T-Bil, D-Bil, ALPはSham群がNT群、SRT群に比較して有意に低い傾向にあった。NT群とSRT群ではALT, T-Bil, D-BilはSRT群が有意に低く、血液学的検査所見では柴苓湯による肝機能異常の改善が認められていた。 RT-PCRにてAP-1, TIMP-1, AQP1,AQP8,AQP9,AQP11を比較した。AP-1, AQP1は3群に差は認められなかった。しかしTIMP-1, AQP8,AQP9,AQP11はSham群と比較するとNT群とSRT群が有意に低下していた。しかしNT群とSRT群には有意な差は認められなかった。RT-PCRの時点では明らかな柴苓湯の影響は認められなかった。現在病理学的評価(HE, Azan染色)を追加して、繊維化の指標を確認していく予定である。 この先行研究を元に茵ちん蒿湯を内服するモデル及び茵ちん蒿湯と柴苓湯を併用した群を追加して研究を進めていく。
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