我々は癌促進型RBPとして、TIA1とKHSRPを見いだした。TIA1の主要なアイソフォームのうち、TIA1aはCCNA2やSKP2の発現を制御し、細胞増殖を誘導した。またリン酸化によって、細胞内局在及び機能が制御されており、キナーゼ阻害剤や細胞膜透過型合成ペプチドを使用することで、TIA1aの機能を制御できる可能性が示唆された。一方、KHSRPは細胞遊走及び浸潤を誘導した。また癌関連miRNA(miR-21、miR-150b、miR-310aなど)の発現を誘導し、これらの標的遺伝子(BMP6、TIMP3、PDCD4など)の発現を抑制することで、癌の進展を促進することが示唆された。
|