研究課題/領域番号 |
15K08955
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
林 香月 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (00405200)
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研究分担者 |
溝下 勤 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (40347414)
岡本 泰幸 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (60444973)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 胃がん / エピジェネティクス |
研究成果の概要 |
胃癌の臨床検体の遺伝子発現、DNAメチル化、遺伝子変異を解析することで、胃腸形質発現を認めないNull型胃癌はDNAメチル化を多く認めるCIMP陽性胃癌と同様の群であることがわかった。形質発現の消失はDNAメチル化による遺伝子発現抑制が原因と推察される。また、Null型胃癌は、DNAメチル化によるミスマッチ修復遺伝子の発現抑制によって遺伝子変異を他の群に比して多くみとめる。さらに、PIK3CAの変異を高頻度にみとめることよりEBV関連胃癌がNull型に含まれることがわかった。CD274とPDCD1の発現が他の群に比して高値であり、Null型胃癌には免疫療法での治療効果が期待される。
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自由記述の分野 |
消化器癌
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胃癌の粘液性質の分類で、形質発現を認めないNull型関して、その分子生物学的な特徴は十分に報告されていない。また、Null型は予後が悪いことでも知られており、適切な薬物療法の開発が望まれている。本研究でNull型胃癌はDNAメチル化を多く有し、悪性化にDNAメチル化が関連していることがわかった。また、EBウイルス胃癌もNull型に多く含まれることや、CD274とPDCD1の発現が高値であることからも免疫チェックポイント阻害剤が有効である可能性が示唆された。
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