進行大腸癌に対して抗VEGF抗体薬 bevacizumab(Bmab)を投与する際の、治療効果予測バイオマーカー(BM)を探索した。まず、Bmab投与前後のVEGF血中濃度を測定したところ、治療後のBmab非結合VEGFは治療抵抗群で有意に高かった。一方、治療前のサイトカイン・ケモカイン全48項目を網羅的に解析したところ、IL-10, VEGFの血中濃度は治療抵抗群で有意に高く、これらサイトカインが高い症例は生命予後も不良であった。また、ヒト血管内皮細胞培養系でVEGF刺激によって発現が亢進・抑制するmiRNAを研究期間内に選別したので、今後これらが治療効果予測BMとして有用か否か検討する。
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