クリオグロブリン血症を合併し、抗HCV療法によりHCVの排除された患者におけるクリオグロブリンの構成成分を決定した。クリオプレシピテート及びクリオプレシピテート分離後の血清から精製した抗体プロフィールを比較して前者に濃縮されている抗体3種類の同定を行なった。うち2種類は自己抗体であり、HCVとの交差反応性を有していた。これらの自己抗体が共通して認識する自己抗原候補としてPAFAH1B3を含むいくつかのヒトタンパク質が見出された。また、クリオプレシピテート採取時に同時に採取した末梢血検体からRNAを抽出し、次世代シークエンサーにより患者固有の抗体シークエンスレパートリーを取得することができた。
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