今後の研究の推進方策 |
GWASで候補SNPとして見出された箇所に対して、新たに収集された検体を用いて、DigiTag2法またはTaqMan法による解析結果の検証を実施する。SNPタイピングは東京大学大学院医学系研究科人類遺伝学分野内にあるヒトSNPタイピングセンター内で行う。また、状況に応じて、新たに収集された検体についてもゲノムワイドSNPタイピングを実施しGWAS実施の検体数を増やすことで、更に新たな遺伝要因の探索を試みる。海外の検体については、GWASで見出された候補SNPの検証を実施する。ケース群とコントロール群でSNPごとにアリル頻度の差の有無を検定し、HBワクチン応答性に関連する候補SNPを同定する。 またGWASに用いた検体については、HLA imputation (HLAアリルの推定)を実施し、HLAアリルの関連解析に用いる。HLA imputationはゲノムワイドSNPタイピングデータを使って実施する事を予定しており、HIBAG Rパッケージを用いて日本人の健常者データを参照配列として解析を実施する事で、HLA imputationの精度を95.1-99.5%にまで向上させる事が可能となっている。このシステムを用いて、HLA遺伝子座を含む6座(HLA-A, B, C, DRB1, DQB1, DRB1)について、HLA imputationを実施した結果を用いた関連解析を実施する。関連解析は各遺伝子座での解析の他、組合せ(ハプロタイプ)についても検討し、特定の組合せによる相加効果についても検討する。
|