銅代謝異常と肝障害を有し、臨床症状の異なる一卵性双生児症例において、その差の原因を探求する目的に、網羅的遺伝子解析を行った。その結果から、ウィルソン病の原因遺伝子であるATP7Bに、過去に報告がない同じ遺伝子異常があることを見出した。症例の末梢血から誘導多能性幹細胞(induced pluripotent stem cells:iPS cells)を樹立し、細胞レベルでのウィルソン病の表現型の確認とその症例間での差について検討したが、iPS細胞由来肝細胞において銅代謝異常を確認したが、その表現型の差の原因は確認できなかった。
|