研究成果の概要 |
肝幹/前駆細胞を介した肝再生過程におけるGab1の役割について検討した。WT及び肝細胞特異的Gab1欠損マウス(CKO)に3,5-diethoxycarbonyl-1,4-dihydrocollidine (DDC)含有食餌を投与したところ、WTの肝臓は著しく肥大したが、CKOでは肝委縮が著明に低下し、6週までの生存率は、WTに比し約15%と著明に低下した。DDC投与後2週後のCKOの障害肝組織においてCK19陽性の肝幹/前駆細胞は著明に減少し、幹細胞マーカーの遺伝子発現は有意に低下した。アダプター蛋白Gab1は、肝幹/前駆細胞を介した肝再生過程において重要な役割を果たす可能性が示唆された。
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