肝癌細胞は通常状態において、すでに解糖系優位の代謝状態にあり、低酸素条件下ならびに高血糖・高インスリン培養条件下では、HIF-1の誘導に一致して、さらに解糖系優位な代謝状態にシフトすることが確認された。この時に、AMPKのキナーゼ活性が時間依存性に抑制されることが明らかとなった。さらに、AMPK活性化薬剤であるメトホルミンの添加により、解糖系優位にシフトした代謝状態が通常培養条件下に戻る傾向にあることも観察された。低酸素条件下ならびに高血糖・高インスリン培養条件下で誘導される上皮間葉移行関連遺伝子発現もメトホルミンの添加により抑制される傾向にあることが確認された。
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