非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の肝線維化に対するSynoviolinの役割をマウスモデルを用いて検討した。Synoviolinは、関節リウマチの病態形成に重要な役割を果たしているERタンパクである。C57BL/6マウスの生後3日でstreptozotocinを投与し、生後6週から高脂肪食を与えることによりNAFLD・NASHを起こさせた。このモデルに、Synoviolinの特異的阻害剤であるLS-102を投与したLS-102投与群では非投与群と比べて、肝線維化が低下している傾向が認められた。Synoviolinの作用の抑制が、このモデルにおける肝線維化を低下させる可能性が示唆された。
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