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2016 年度 実施状況報告書

自己組織化ペプチドハイドロゲルを用いた効率的な肝再生細胞療法開発のための基盤研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K09030
研究機関久留米大学

研究代表者

中村 徹  久留米大学, 医学部, 助教 (30341332)

研究分担者 池園 友  久留米大学, 医学部, 助教 (10461419) [辞退]
古賀 浩徳  久留米大学, 医学部, 教授 (90268855)
増田 篤高  久留米大学, 医学部, 助教 (40647872)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードペプチドハイドロゲル / iPS細胞 / 肝硬変 / 肝再生 / 細胞療法
研究実績の概要

1)ヒトiPS細胞より血管内皮細胞への分化誘導について、既報の論文を参考にActivin A,BMP4,bFGF,希釈マトリゲル添加にて中胚葉系へ分化誘導させ、VE-Cadherin陽性細胞をFACSにて純化させ内皮細胞を作製した。分化誘導9日目にCD31+細胞は35%前後となり、VEGF添加培養液でさらに培養することで内皮細胞を得た。得られた内皮細胞は再培養、増幅は可能であったが約2.5倍ほどにしか増幅できず、若干課題が残されていると考える。2)ヒトiPS細胞より間葉系幹細胞(MSC)への分化誘導について、既報の論文を参考にHuman Cell Conditioned Medium(h-CCM)で1週間培養し胚様体を形成させた。その後ゼラチンコーティング培養皿へまき直し、bFGF,NEAA,Gulta MAX等添加培養液で接着分化させMSCを作製した。得られたMSCをFACS解析したところ、CD44+,CD73+,CD90+,CD105+,CD24-,CD31-,CD34-,CD45-であり、MSCであることを確認できた。再培養、増幅は十分可能であることも確認できた。3)ヒトiPS細胞より肝細胞への分化誘導について、既報の論文を参考に成熟肝細胞を作製した。得られた肝細胞を機能評価(PAS染色、E-cadherin染色等)したが十分満足いく結果を得ることができなかったため、最終的にリプロセル社より販売されている「ReproHepato ヒトiPS細胞由来肝細胞」を購入し研究に用いることとした。4)NOD-SCIDマウスを用いた四塩化炭素誘導肝硬変モデルマウスの作製を行った。免疫不全マウスであるため通常用いる四塩化炭素の投与量ではうまく作製できなかったが、最終的には四塩化炭素の投与量と希釈倍率を工夫することによりモデルマウスを作製することに成功した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

移植として用いるiPS細胞由来の3種類の細胞準備が整い、動物実験モデルマウスも作製できたことから、次年度はin vivo実験に専念できる状況になったと判断できるため。

今後の研究の推進方策

PuraMatrixにヒトiPS細胞より分化誘導させた肝細胞、血管内皮細胞、間葉系幹細胞を各々単一に混合させ、動物実験モデルマウスに細胞注入し、肝再生治療効果を検討する。各細胞単一での細胞移植治療効果を確認したのち、さらに肝細胞、血管内皮細胞、間葉系幹細胞を数種類混和させ、動物実験モデルマウスへ細胞注入することによる治療効果の比較検討を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

新たな物品を購入することなく既存の物品を用いて研究を遂行できたため、結果的に予定の購入費用を抑制でき、次年度使用額が生じた。

次年度使用額の使用計画

物品費用(ヌードマウス購入費、ヒトiPS細胞由来肝細胞購入費等)に上乗せ予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Long term outcome of autologous G-CSF mobilized PB-CD34+ cell therapy in patients with decompensated liver cirrhosis2016

    • 著者名/発表者名
      Toru Nakamura, Hironori Koga, Hideki Iwamoto, Atsutaka Masuda, Yu Ikezono, Fumitaka Wada, Takahiko Sakaue, Toshimitsu Tanaka, Mitsuhiko Abe, Takato Ueno, Takuji Torimura
    • 学会等名
      67th AMERICAN ASSOCIATION FOR THE STUDY OF LIVER DISEASES
    • 発表場所
      ボストン
    • 年月日
      2016-11-11 – 2016-11-15
    • 国際学会
  • [学会発表] 培養CD34+細胞を用いた免疫不全ラット肝硬変モデルに対する細胞療法の肝線維化改善促進の機序解明2016

    • 著者名/発表者名
      中村徹、古賀浩徳、増田篤高、岩本英希、池園友、和田史孝、阪上尊彦、田中俊光、上野隆登、鳥村拓司
    • 学会等名
      第48回日本臨床分子形態学会総会
    • 発表場所
      熊本
    • 年月日
      2016-09-23 – 2016-09-24
  • [学会発表] 培養CD34+細胞を用いた細胞移植療法による肝線維化改善促進の機序解明2016

    • 著者名/発表者名
      中村徹、古賀浩徳、増田篤高、岩本英希、池園友、和田史孝、阪上尊彦、上野隆登、鳥村拓司
    • 学会等名
      第52回日本肝臓学会総会
    • 発表場所
      幕張
    • 年月日
      2016-05-19 – 2016-05-20
  • [学会発表] 培養CD34+細胞を用いた肝硬変に対する肝再生治療2016

    • 著者名/発表者名
      中村徹、古賀浩徳、増田篤高、岩本英希、池園友、和田史孝、阪上尊彦、上野隆登、鳥村拓司
    • 学会等名
      第102回日本消化器病学会総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2016-04-21 – 2016-04-23

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公開日: 2018-01-16  

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