制御性B細胞による膵炎の抑制効果について検討した。野生型マウスとB細胞が欠損した IgM欠損マウスにセルレイン/リポポリサッカライドを投与し膵炎の重症度を検討したが、両群に差がみられなかった。制御性B細胞が欠損したCD19欠損マウスでは膵炎が重症化し、野生型マウス由来のインターロイキ10産生B10細胞を膵炎マウスに移入すると膵炎が軽減した。野生型マウスと比較して、CD19欠損マウスではポリI:C投与により自己免疫性膵炎が発症した。以上より、膵炎発症に制御性B細胞が関与しており、制御性B細胞の投与により膵炎発症の抑制が示され膵炎の有効な治療法となりうることが示された。
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