• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2017 年度 実績報告書

膵臓癌細胞特異糖鎖修飾ルミカンを標的とした新規膵癌早期発見法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K09054
研究機関近畿大学

研究代表者

山本 哲志  近畿大学, 薬学部, 助教 (20453920)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードプロテオグリカン / ルミカン / 膵臓癌
研究実績の概要

消化器癌細胞(食道癌、胃癌、大腸癌及び膵臓癌)において発現しているルミカンの分子量を比較解析することで、膵臓癌細胞において特異的に発現・分泌される特異糖鎖修飾構造をもったルミカンを同定するため、前年度に引き続いてタグ付のルミカン発現ベクターを培養消化器癌細胞に遺伝子導入を行い、その精製を行った。
培養膵臓癌細胞であるPANC-1、培養食道癌細胞であるOE33、培養胃癌細胞であるKATO-III、培養大腸癌細胞であるSW480に遺伝子導入を行った結果、いずれの細胞においても対照細胞と比較して、遺伝子導入を行った細胞においてルミカンの遺伝子発現が、有意に上昇していた。そこで、培養液中に分泌されたルミカンのタンパク質を精製するため、タグに対して親和性を示す担体を用いたアフィニティー抽出を試みた結果、PANC-1やOE33細胞の培養液中に分泌されたルミカンを抽出することは成功したが、KATO-IIIやSW480からの同条件での抽出をすることができず、抽出条件や遺伝子導入条件のさらなる検討が必要であると考えられた。一方、食道癌と膵臓癌細胞から精製してきたルミカンの発現パターンの違いを検討した所、一部発現パターンの異なるルミカンが認められたことから、臓器特異的に発現するルミカンが確かに存在することが示唆された。
また、膵臓癌細胞で発現しているルミカンの機能についても解析を行った。これまでの検討により明らかとなっていた、ルミカンの発現を抑制すると膵臓癌細胞の増殖がアポトーシスを誘導することで抑制される機構を見出しているが、その効果はRasに変異のない培養膵臓癌脂肪であるBxPC-3ではほとんど認められないことを新たに明らかにした。このことからルミカンはRasを介した経路で膵臓癌細胞の増殖に関与することが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] Effect of dark-colored maple syrup on cell proliferation of human gastrointestinal cancer cell2017

    • 著者名/発表者名
      Yamamoto Tetsushi、Sato Kanta、Kubota Yuika、Mitamura Kuniko、Taga Atsushi
    • 雑誌名

      Biomed Rep.

      巻: 7 ページ: 6~10

    • DOI

      10.3892/br.2017.910

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Proteomic profile of the lens in a streptozotocin-induced diabetic rat model using shotgun proteomics2017

    • 著者名/発表者名
      Nagai Noriaki、Yamamoto Tetsushi、Mitamura Kuniko、Taga Atsushi
    • 雑誌名

      Biomed Rep.

      巻: 7 ページ: 445~450

    • DOI

      10.3892/br.2017.988

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2018-12-17  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi