消化管機能性疾患はよく遭遇する疾患で、消化管の運動や拡張の異常などが病態とされる。世界標準の検査は特殊で、日本では普及していない。我々は複眼内視鏡の3次元計測技術が消化管機能を計測できる可能性について基礎的技術検証を行い主に以下の結果を得た。1)消化管運動の検出:複眼内視鏡は2mm/sで移動する収縮波を1.74mm/s(誤差13%)と観測した。2)消化管拡張の検出:複眼内視鏡は直径20mmの円柱の直径を19.6mm(誤差3%)、直径20mmの半球の容積を1.9mm3(理論値2.09、誤差9%)と観測した。以上より、本技術は消化管機能を高精度に測定する可能性が示唆された。
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