研究課題/領域番号 |
15K09060
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
森 義徳 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (80468248)
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研究分担者 |
片岡 洋望 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (40381785)
青山 峰芳 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 教授 (70363918)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | レオウイルス / GIST |
研究実績の概要 |
切除不能・進行再発の消化管間質腫瘍(gastrointestinal stromal tumor, GIST)に対する治療はチロシンキナーゼ阻害剤であるイマチニブが標準治療となっている。しかし投与後数年で耐性をきたすことが問題となっている。腫瘍溶解性レオウイルスは様々な癌に対する有効性が示されているが、これまでGISTに対する有効性は示されていない。我々はGISTに対するレオウイルスの有効性について検討した。【方法】①イマチニブ耐性GIST細胞株の樹立を試みた。②GIST細胞株においてPDGFRAやc-kitの変異を解析した。③GIST細胞株におけるレオウイルスの殺細胞効果を検討した。④GIST細胞株におけるレオウイルスのアポトーシス活性を検討した。⑤PCR arrayやウエスタンブロット法にてGIST細胞株におけるレオウイルスの効果のメカニズムを検討した。⑥アポトーシス関連遺伝子の検索にてTRAILおよびFasが関連していることが示唆されたため、これらのレオウイルスの効果に対する影響について検討した。【結果】①イマチニブ耐性GIST細胞株の樹立を確認した。②イマチニブ耐性GIST株においてPDGFRAやc-kitにおけ2次的な変異を認めなかった。③GIST細胞株及びイマチニブ耐性GIST細胞株ともにreovirusの殺細胞効果を認めた。④Capase3/7活性の上昇を認め、レオウイルスの効果にアポトーシスが関与していることを確認した。⑤PCR arrayにおいてTRAIL, Fasの活性の上昇を認めた。またウエスタンブロット法においてもTRAILやDR5の上昇を確認した。⑥レオウイルスとFasLで処理したGIST細胞株においてアポトーシスの誘導における相乗効果を認めた。レオウイルスとTRAILで処理したGIST細胞株では同様の効果は認めなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
細胞レベルにおけるGISTに対するレオウイルスの効果は十分に示すことができたと考えられるため。
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今後の研究の推進方策 |
動物実験においてレオウイルスの効果を確認する。他の腫瘍性病変におけるレオウイルスの効果を確認する。
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次年度使用額が生じた理由 |
動物レベルにおけるGISTに対するレオウイルスの効果の検討を平成29年度の実施としたため。
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次年度使用額の使用計画 |
動物レベルにおけるGISTに対するレオウイルスの効果を検討する。 他の腫瘍性病変に対するレオウイルスの効果を検討する。
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