研究課題/領域番号 |
15K09062
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
坂田 泰彦 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (90379206)
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研究分担者 |
宮田 敏 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (60360343)
杉村 宏一郎 東北大学, 大学病院, 助教 (60375079)
三浦 正暢 東北大学, 医学系研究科, 講師 (70647677)
河原 行郎 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (80542563)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 虚血性心不全 / マイクロRNA |
研究実績の概要 |
慢性心不全症例において症例背景を完全にマッチさせた心不全増悪イベント発症群10例と非発症群10例を抽出し、約700のマイクロRNAを搭載したマイクロアレイを用いての網羅的解析を行った。
検定としてはWelch’s t-testとWilcoxon rank sum test(ノンパラメトリック検定)を用いた二標本検定を行った(心不全発症群 vs 非発症群)。また各Probeごとに、心不全発症群 vs 非発症群の検定を行い、性別、年齢65歳以上、虚血性心疾患、心筋症、心臓弁膜症、高血圧性心疾患、の共変量の有無によるサブグループごとに、二標本検定を行った。また、Two-way ANOVAとして心不全増悪イベント発症群と非発症群の2群と上記の共変量を用いた二元配置分散分析を行い、交互作用項を持った二元配置分散分析と交互作用項が有意でない場合に限り、交互作用項を持たない二元配置分散解析を行った。
二標本検定の結果、データ全体に対してグループ間で有意差のあるProbeは存在しなかった。サブグループ解析の結果、有意差のあったProbeと共変量の組み合わせを10通り検出した。しかしながらTwo-way ANOVAにおいて主効果あるいは交互作用項が有意となった場合の、発現量をboxplotを用いて表し、イベントの有無と共変量の有無により、以下の4通りに場合分消して検討した結果、虚血性心不全、あるいはその他の基礎疾患に基づく心不全の診断、増悪イベント予測に有用なマイクロRNAは現時点では見いだせなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
マイクロRNAの網羅的解析により、虚血性心不全に特徴的な挙動を示すマイクロRNAの絞り込みに難渋しているため。
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今後の研究の推進方策 |
網羅的解析に用いるサンプルを変えて検討を行う。同時に、マイクロRNAによる網羅的解析以外の手法を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者および研究協力者の海外学会への参加を予定していたが、研究協力者のみが参加することとなり、当初予定していたよりも旅費を削減することができたため。
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次年度使用額の使用計画 |
国内および海外学会へ積極的に参加して研究発表を行う予定であり、繰り越し分と併せて執行をする。
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