腎動脈アブレーションを難治性高血圧と重症不整脈の治療に応用するために基礎研究を施行した。①腎動脈に電極カテーテルを挿入して神経電気刺激を行うと、血圧と心拍数の上昇、心室不整脈の誘発が観察された。②神経電気刺激に対する反応には部位特異性と個体差があり、遠位腎臓側は近位大動脈側よりも反応が顕著となる傾向にあった。③腎動脈高周波アブレーションを行うと神経電気刺激による昇圧反応・不整脈誘発反応は抑制された。20Wと25Wの短時間通電はほぼ同等の効果であったが、25Wでは血管損傷が顕著となった。15Wの短時間通電は効果が低下する傾向にあった。10Wの長時間通電は20W短時間通電と同等の効果であった。
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