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2017 年度 実績報告書

代謝制御機構解析に基づく新たな心不全治療戦略の構築

研究課題

研究課題/領域番号 15K09081
研究機関神戸大学

研究代表者

田中 秀和  神戸大学, 医学研究科, 講師 (20590342)

研究分担者 杜 隆嗣  神戸大学, 医学研究科, 特命准教授 (50379418)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード糖尿病 / 肥満 / 心不全 / 左室拡張能 / 心エコー図
研究実績の概要

(背景)左室駆出率が保持された心不全(HFpEF)の病態は極めて複雑であるが、糖尿病と肥満は病態を増悪させる重要な因子であることが知られている。さらに、左室長軸方向の収縮能低下はHFpEFと密接に関連していることも報告されている。しかしながら、糖尿病患者において肥満が左室長軸方向の収縮能および左室拡張能に与える影響は十分に検討されていない。
(方法)左室駆出率が保持され、虚血性心疾患が否定された糖尿病患者206例と年齢、性別、左室駆出率をマッチさせた健常者82例を対象とした。左室長軸方向の収縮能の指標として、2次元スペックルトラッキング法を用いて、心尖部18領域からglobal longitudinal strain (GLS)を計測した。左室拡張能の指標としてはE/e’を用いた。また、body mass index 25kg/m2以上を肥満と定義した。
(結果)糖尿病患者では健常者と比較して、GLSは低下しており、E/e’は高値であった。糖尿病患者においては、肥満群は非肥満群と比較して有意にGLSが低下していたが、健常者では肥満の有無によるGLSの差は認めなかった。また、糖尿病患者では肥満群は非肥満群と比較してE/e’が有意に高値であったが、健常者では肥満の有無によるE/e’の差は認めなかった。
(結語)糖尿病患者では健常者と比較して、肥満が左室長軸方向の収縮能ならびに左室拡張能により大きく影響していると考えられた。本研究により、糖尿病患者では血糖コントロールのみならず、肥満の厳格な是正により、HFpEFの発症を予防できる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Impact of overweight on left ventricular function in type 2 diabetes mellitus2017

    • 著者名/発表者名
      Suto Makiko、Tanaka Hidekazu、Mochizuki Yasuhide、Mukai Jun、Takada Hiroki、Soga Fumitaka、Dokuni Kumiko、Hatani Yutaka、Hatazawa Keiko、Matsuzoe Hiroki、Sano Hiroyuki、Shimoura Hiroyuki、Ooka Junichi、Matsumoto Kensuke、Hirota Yushi、Ogawa Wataru、Hirata Ken-ichi
    • 雑誌名

      Cardiovascular Diabetology

      巻: 16 ページ: 145

    • DOI

      10.1186/s12933-017-0632-5

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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